●日常生活の法律特集

 

  

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●労働者派遣の原則自由

最近の社会経済の急激な変化、それは多分に国際化する環境のなかで、企業が成長を維持していくためには、従来の日本の伝統にしたがった年功序列や終身雇用を維持していくのは、競争原理からいっても得策ではなく、勝ち抜くためには、思い切ってこれらにメスを入れる必要があると認識し、それらの変化を志向して、特殊な業務など限られた分野に労働者の派遣を受け入れてきたのが、これまでの労働者の派遣形態であったと思う。

しかし、これだけでは対応が難しくなった急激な情勢の変化、あるいは労働者側にも派遣についてのニーズがあって、多様な選択肢が確保されるべきとの声もあって、派遣される労働者の職種を、従来の限られた職種から一部の職種を除いて原則自由化にすることが、時代の要請にこたえる道であると考えられ、今回、労働者派遣法が改正されることになった。

●労働者派遣法改正の概略

「労働者派遣事業の適正な運営の確保および派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律」(労働者派遣法)は、平成11年7月7日、法律第84号として公布され、一部を除いて交付から6月をこえない範囲内で政令で定める日から施行される。労働者派遣事業を行おうとする者は、原則的にいかなる業種においてもすることができるが、ただ次の業務についてはできない。@港湾運送業務、A建設業務、B警備業務、C政省令で定める業務、となっている。

派遣期間を一年以内とし、労働者が希望するときは、一定条件を満たす場合には、これを雇い入れるように努めること、また個人情報の保護管理、秘密の漏洩を禁止し、違反した派遣業者には改善命令がなされることなどを定めている。

●今改正への批判

労働者派遣のあり方に問題点はあるが、今回の改正についても派遣労働者はいぜん雇用不安をかかえている。「自分の都合に合わせて働くことができ、キャリアも積める」という甘い期待は裏切られるとの批判がある。大手の派遣業会社では、最近仕事が減ったと感じている。企業からの要求水準がたかくなっているからともいう。ある企業では、ある部署の正社員を丸ごと派遣会社に移し、直接の雇用関係を切る会社も出てきているという。今後、労働者派遣業は、時代の波のなかでさまざまな試行錯誤を繰り返していく運命にあるように思う。

●民間有料職業紹介の原則自由

職業安定法の一部を改正する法律は、平成11年7月7日に公布され、公布の日から6ケ月を越えない範囲で政令で定める日から施行される。改正の要点は以下の通りである。

公共職業安定所のほか、労働大臣の許可を受けて民間においても有料職業紹介事業を原則自由に行うことができることになった。有料職業紹介事業者は手数料を受け取ることができるが、一定の場合にしか手数料を受け取ることはできない。一つには、命令で上限が定められた手数料、二つには、あらかじめ労働大臣に届け出た手数料表によるが、それにも関わらず、原則として求職者から徴収してはならないとしている。徴収するときは、求職者の利益になる場合で命令で定めるときである。

次に求職者の秘密を守る義務を課している。それは、事業者のほか、代理人、使用人そのたの従業員に及んでいる。また、業務に関して知りえた個人情報そのた命令で定める者に関する情報を他に流失してはならないことになっている。これは、職業紹介事業者でなくなった場合でも同様である。また、従業員についても同様に禁止している。 

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